「お風呂のカビが気になるから、掃除を頼みたい」 そう思って検索したとき、「家事代行」と「ハウスクリーニング」の2つが出てきて迷ったことはありませんか?
「どちらも掃除をしてくれるサービスでしょ?」と思われがちですが、私たちプロから見ると、この2つは**「目的」も「作業内容」も全く異なるサービス**です。
ここを誤解して依頼してしまうと、「思っていたほど綺麗にならなかった」「やってほしい作業を断られた」といったミスマッチが起きてしまいます。 今回は、意外と知られていない両者の決定的な違いと、失敗しない使い分け方について解説します。
最大の違いを一言で表すと、以下のようになります。
家事代行: 日常的な家事を代わりに行い、**「部屋のキレイを維持する」**サービス
ハウスクリーニング: 専門的な技術と機材で、**「溜まった汚れを徹底的に落とす」**サービス
それぞれの特徴を詳しく見ていきましょう。
作業範囲: 掃除だけでなく、洗濯、料理、片付けなど「家事全般」を頼めるのが強みです。
使用する道具: 原則として、お客様のご自宅にある洗剤や掃除道具をお借りします。
掃除のレベル: 「一般的な主婦が日常的に行う掃除」の延長線上です。日常の汚れは綺麗になりますが、長年放置して固まった油汚れや、完全に染み込んだカビなどは落としきれない場合があります。
作業範囲: 「エアコン」「レンジフード(換気扇)」「浴室」など、特定の場所(ピンポイント)の掃除に特化しています。料理や洗濯は頼めません。
使用する道具: 業者が**業務用の強力な洗剤や専用機材(高圧洗浄機など)**を持ち込みます。
掃除のレベル: 分解洗浄などを行い、普段の掃除では落とせない頑固な汚れを根こそぎ除去します。
では、ご自身のニーズにはどちらが合っているのでしょうか。迷ったときは、以下の基準で選んでみてください。
「年末の大掃除」として、年に1回だけ徹底的に綺麗にしたい。
エアコンの内部や、換気扇の中まで分解して洗ってほしい。
お風呂のエプロン内部(浴槽の裏側)など、普段手が届かない場所を掃除してほしい。
市販の洗剤では全く落ちない「数年物の汚れ」がある。
「綺麗な状態をキープ」するために、週に1回や隔週で来てほしい。
掃除だけでなく、ついでに洗濯物や食器洗いもお願いしたい。
散らかった部屋の「片付け」や「整理整頓」を手伝ってほしい。
強力な薬剤を使わず、普段使い慣れた洗剤で掃除してほしい。
イメージとしては、「マイナスをゼロに戻す(徹底洗浄)」のがハウスクリーニング、「ゼロをプラスに保つ(日常維持)」のが家事代行です。
私たち家事代行業者にお問い合わせいただく際も、「まずはハウスクリーニングで頑固な汚れをリセットしてから、その綺麗な状態を維持するために家事代行を定期利用する」という賢い使い方をされるお客様が増えています。
「私の家の汚れは、家事代行で落ちるレベル?」と迷われた際は、ぜひ一度ご相談ください。プロの視点から、最適なプランをご提案させていただきます。